テーラーメイド「ステルス」ドライバー人気の秘密 成功した人、失敗した人

2022年のゴルフのドライバー国内売上高の1位は、テーラーメイド「ステルス」ドライバーシリーズです。

その人気の秘密はどこにあるのか?気になりますよね!今回の記事で一緒に考えてみましょう。また、ラウンドやゴルフ練習場で使ってみて成功であった人と、失敗に終わった人がいるのはいつものことです。そうした失敗を繰り返さないためにも、少しだけ、技術的見方を掘り下げてみます。

テーラーメイドの人気の根源は、半世紀前にさかのぼると見えてきます。テーラーメイドは、当時、それまでパーシモンで造られていたドライバーのヘッドをスチール、即ち鉄の鋳物で造ったのです。こうした大胆に新技術に挑むのがテーラーメイドの人気の背景にはあると感じます。

今年(2022年)の「ステルス」でも、これまでチタンで造られてきたドライバーヘッドのフェイスを「カーボン」で創ってきたので、期待を込めて人気になったようです。「成功した人、失敗した人」がいたようです。

大胆な技術革新カーボンに挑むテーラーメイド「ステルス」ドライバー

現在のドライバーの大きさは460ccに制限されています。フェアウェイウッドと呼ばれているのは、ドライバーやフェアウェイウッドが本当にウッド(パーシモン:柿の木)で出来ていたからです。ドライバーの170ccぐらいの小さなヘッド、しかもそのスイートスポットでボールを打つのは至難の業でした。

パーシモンヘッドにスチールシャフトでクラブ全備重量は380gにもなるものもありました。現在では300g前後しかありません。当時、長さも42インチが標準で、現在の45~47インチに比べるとヘッドスピードを出すのも一苦労でした。

そのころパーシモンヘッドのドライバーの名器と言えば、マクレガー・ターニーでしたが、ジャック・ニクラウスたちが使っていたものです。

先日、石川遼プロが、テレビ番組の中でマクレガー・ターニーを使って当時の糸巻ボールを打っていましたが、飛距離250ヤードが精一杯でした。糸巻きボールとは、ボールのコアに液体を使用して、その周りを糸ゴムで巻き付け、バラタ(天然ゴム)で覆ったボールです。

スイートスポットに当てることは大変難しかったのですが、名手たちは、その特性を生かして、スイートスポットを少しだけ外してスライス、ドローを打ち分けるなど、ボールを自在に扱っていたのです。

現在、プロたちのテクニックは、出来るだけ細工をせずショットの確率を高める方向です。それはチタンフェイスによる球離れの早さが基本になってきたのでした。しかし今回、テーラーメイド「ステルス」ドライバーが、大胆な技術革新に挑みカーボンフェイスで登場すると、かつてのパーシモンヘッドのような特性が生まれています。

このように、ゴルフは道具の進化で大きく技術が変化するスポーツです。その中で40年前テーラーメイドが大胆な技術革新に挑み「スチール(鉄)ヘッド」にした時から、ゴルフは変革時代を迎えたのです。そして毎年、モデルチェンジを行い続ける各社ですが、今年は、テーラーメイドがカーボンで他社を圧倒したようです。それが「ステルス」ドライバーシリーズです。

しかし、それは大胆な技術革新カーボンに挑むテーラーメイドに対する期待値も大きく、失敗に終わった人もいるようです。

「ステルス」ドライバーヘッドにカーボンを使うとどんなメリットがあるのか?

では「ステルス」ドライバーは、なぜ他社を圧倒することが出来たのか?それはヘッドに「カーボンフェイス」を採用したことです。さらに、ドライバーヘッドにカーボンを使うと、どんなメリットがあるのでしょうか?

ドライバーヘッドはパーシモン、スチール(鉄)、チタンに素材が改良されてきましたが、軽量になったことで、体力のない女性もゴルフを楽しめるようになりました。さらに、軽量化はヘッドの大型化をもたらし、スイートスポットを拡大して、素人でも楽しくゴルフが出来るようになったメリットが生まれています。

今回、大胆な技術革新を進めるテーラーメイド「ステルス」シリーズで、チタンフェイスをカーボンフェイスに変えることで、フェイスとしての重量は半分ほどになっています。性能の変化が起きたのは、その余った重量で「主に重心位置を下げた」ためです。クラブヘッドは重心位置を変えることでクラブの特性を変えています。より軽い素材を使うことでヘッド内部の重量配分を自在にできるメリットが生まれるのです。

重心距離を詰めたテーラーメイド「ステルスHD」ドライバーでは、「捕まりやすさ」が感じられます。インパクトでターンがしやすくなるのです。 ゴルフとは最新の技術革新で変化していくスポーツなのです。

テーラーメイドが挑むボールが飛ぶメカニズム3ポイント

ボールが飛ぶメカニズムには、3ポイントがあります。ゴルフは物理メカニズムで、だれも逆らうことが出来ない原則ですが、それを理解してスイング技術、ラウンド技術を作り上げるのがゴルフの醍醐味です。テーラーメイドが挑むボールが飛ぶメカニズムには、以下の3ポイントがあります。

1.ボール初速を上げる

「ボール初速を上げる」ことは、すなわち「ヘッドスピードを上げる」必要が生じます。ドライバーの飛距離を出したかったら「ヘッドスピードを上げる工夫」が最重要となります。これは、道具と人間のやることのスイングの話になり、たくさんの要素がありますので、またの機会にお話ししましょう。

2.ボールスピン量を適正にする(2,000回転程度)

ゴルフのボール全表面にはディンプル(凹凸)があり、空力が働いています。このディンプルがなければ飛距離は半減することになります。また逆スピンがなければ、ボールはすぐにドロップして飛びません。逆に、逆スピン量が多すぎると、ボールは吹け上がり、失速するように落ちてしまいます。

ドライバーヘッドがパーシモンの時代、プロの打つボールは出玉が低く吹け上がっていくので、憧れたものです。科学的解明が進み、吹け上がることが飛距離を落としてしまうことに気付いたのが、30年ぐらい前のことでしょうか。それから、ヘッドスピードの速いプロたちは、どうすれば逆スピン量を減らせるのかと工夫が始まりました。

それが、現在女子プロの多くが採用している「アッパーブロー」にヒットする方法です。これを始めたのは、現在は忘れられている日本のレジェンド、ジャンボこと尾崎将司プロです。彼は、ティーアップでボールを高い位置に置き、ロフトの立った(8度)ヘッドで、すくい上げるように打ち始めたのです。

すると当然に、スピン量が2,000回転程度に減り、それでも打ち出し角が上がる(13度程度)ので、「ボー玉」になり、飛距離が伸びたのです。ジャンボはスチールヘッドのクラブをブリジストンに作らせ、アッパーブローの打ち出しで300ヤードを記録するようになります。

3.打ち出し角を適正にする(13度以上)にする

バックスピン量を減らしても、打ち出し角が10度を下回ってしまうとキャリーが出ません。トータル飛距離も思うようには出てくれません。そこでジャンボの打ち方が有効なのですが、アッパーブローのスイングでは、ドライバーだけ別の打ち方をしなければならず、ラウンド中では正確性に欠けることになります。

そこでテーラーメイドは、低重心ヘッドを作り、水平(レベルブロー)にスイングしてもロフト角12度くらいを使うことで、打ち出し角を10度以上にすることを提案してきました。ヘッドスピード50m/sを超えるプロたちが、ロフト12度を使うのは、信じられないことでした。現在、採用しているプロは少ないようですが、考え方は「逆スピン量を減らして飛ばす」ことです。

「だれでも正確に飛距離を伸ばしたい」これが「ステルス」の目的

「ステルス」シリーズに3つのヘッドが作られました。「ステルス」、「ステルスHD」、「ステルス・プラス」です。それぞれの特徴があるのですが、ドライバーショットで「だれでも正確に飛距離を伸ばしたい」ですので、特性の違う3つのヘッドで出来るだけ多くのゴルファーにフィットするようにとテーラーメイドは考えたのです。 「ステルス」の3つのヘッドでは、カーボンフェイスにしたことで浮いた重量をヘッド周辺に配分して特性を調整しています。ソールが金属で、フェイスとその他がカーボンであることです。ヘッド最後尾のバラストは、これまでの「SIM2」と比べても軽くなった可能性すらあります。これは「ステルス」は低重心化を図ってきたと考えてよいのでしょう。

テーラーメイド「ステルス」ドライバー購入で成功した人

ドライバーヘッドの低重心化でメリットが出てくるのは、「低スピン化」です。スピン量が減ってメリットが出てくるのは、ヘッドスピードが速いゴルファーです。スピン量が3,000回転以上ある上級者が、2,000回転前後になれば、飛距離が10ヤード以上伸びるからです。

テーラーメイド「ステルス」シリーズの狙いは、低重心化により、上級者のスピン量を減らし飛距離を伸ばすことにあると見えます。カーボンフェイスによるボールの吸い付くようなフィーリングもあり、多くは、上級者が「購入に成功した人」であると考えられます。

テーラーメイド「ステルス」ドライバー購入で失敗した人

逆に、スピン量が少ないアベレージゴルファーは、ボールがドロップしてキャリーが出なくなります。またカーボンフェイスはボールに接している時間は長くなるようですが、そのためサイドスピンもかかりやすく「滑っている」感覚があるようです。結果として「捕まるクラブではない」と考えられます。 アベレージゴルファーで、ボールを捕まえる機能をヘッドに求めるのであれば、効果が望めません。そのため初級者から上級者まで、ヘッドスピードが42m/s以下のゴルファーが、「購入は失敗した人」と考えて良いでしょう。

純正シャフトはアベレージゴルファーにフィットする

ここでテーラーメイド「ステルス」シリーズの純正シャフトについて、簡単に触れておきましょう。本当はドライバーの性能を決めるのは「シャフト」と言えるのですが、それは人間が行うスイングの特性があるからです。今回はテーラーメイド「ステルス」シリーズの人気の秘密を探っていますので、ヘッドに注目しています。

つまり、「ステルス」人気は、大胆な技術革新カーボンに挑むテーラーメイド「ステルス」ドライバーの「カーボンフェイス」に期待して起きた「バブル」気味の人気とも考えられます。しかし、ドライバーは決して安い買い物ではなく、「フィットしない」として「ステルス」を手放してしまう動きも多く見られるので、純正シャフトについても触れておきます。

シャフトは4種類から選べますが、純正としているTENSEI RED(‘22)シャフトは、ヘッドスピード38~42m/sぐらいまでのゴルファーを対象としているようです。

オプションも用意されていますので選択に困らないと思います。ヘッドスピードが45m/s以上となると、逆スピン量が増えてフィットしないようですが、ゴルフシャフトの先、チップのところを1/2インチカットすればフィットするようです。是非試していただきたいと思います!

テーラーメイド「ステルス」ドライバー人気の秘密 成功した人、失敗した人:まとめ

テーラーメイド「ステルス」シリーズは上級者向けと考えられる仕様ですが、ちょっとした工夫でアベレージゴルファーにもフィットできると思います。年々、進歩するゴルフギアについていくためには、今度はカーボンフィーリングに馴染む必要があるようです。

これから将来を見越して、テーラーメイド「ステルス」シリーズを試しておきましょう。もしフィットしなくても、しばらく工夫を試みながら、カーボンヘッドに吸い付くボールを感じておくことが将来の役に立つようです。

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